タグチで交わる
タグチで交わる
story

困難を乗り越えた先には最高の達成感と成長があった。
九州内の山間部で高速道路を4車線化するための全長約2.4kmにおよぶトンネル工事が行われ、その現場で使用されるベルトコンベヤの受注から設計、設置までのプロジェクトに若手主体のメンバーで挑むことになった。 
九州内の山間部で高速道路を4車線化するための全長約2.4kmにおよぶトンネル工事が行われ、その現場で使用されるベルトコンベヤの受注から設計、設置までのプロジェクトに若手主体のメンバーで挑むことになった。 

フィールド
マネージャー

Y.S.さん
機械工学科卒
2024年 中途入社

計画段階から施工管理を任されたのは今回が初めて。明るい性格と誠実な仕事ぶりで、ゼネコン担当者から信頼を得る。

電気設計

A.I.さん
普通科卒
2024年 中途入社

ベルトコンベヤの動きを司るプログラム設計に初挑戦。プロジェクトメンバー最年少ながら物怖じしない性格の“和ませキャラ”。 

機械設計

H.I.さん
機械システム工学科卒
2025年 中途入社

本プロジェクトで初めて機械設計の主任設計者に抜擢。持ち味の真面目さを発揮し、一歩一歩課題をクリアしていった。

営業

K.Y.さん
機械システム工学科卒
2018年 中途入社

フィールドマネージャーから営業へと転身。豊富な経験を活かし、頼れる兄貴分として若手メンバーをフォローした。

初のチャレンジに挑む 

まずは皆さんのこれまでのキャリアと、今回のプロジェクトでの役割を教えてください。

営業 K.Y.
タグチ工業でのキャリアのスタートはY.S.君と同じフィールドマネージャーでした。連続ベルトコンベヤなどの設置やメンテナンスの現場を経験した後に営業部に異動して3年目です。電気設計のA.I.君とは、私がフィールドマネージャーだった頃に同じ現場に入ったことがありますが、他の2人とはこのプロジェクトで初めて一緒になりました。
フィールドマネージャー Y.S.
私は入社3年目で、ずっとフィールドマネージャーを担当しています。これまでは上司と一緒に現場に入り、作業の計画を立てたり、現場全体を管理したりする上司のサポート役として動くことが多かったです。 
機械設計 H.I.
入社2年目です。私もY.S.さんと同じように、このプロジェクトに参加するまでは先輩がメインで進めている設備全体の機械設計の一部分を担当しながら、設計スキルを磨いていきました。 
電気設計 A.I.
私は入社して3年になります。弊社の電気設計チームが担う業務には、設備全体を動かすための電気回路やプログラムを設計する仕事のほかに、設置工事の現場で配線を行う仕事もあって、このプロジェクトの前までは現場作業を中心にやっていました。
営業 K.Y.
プロジェクトの流れとしては、まず私が案件受注のための初期計画を進めました。今回の現場に適したベルトコンベヤの仕様やコストなどを検討し、概算の図面や見積りを提出。受注が決まった後は、機械設計チームと情報を共有して、私、H.I.君、H.I.君の上司の3人で具体的な設備のプランを固めていきました。
機械設計 H.I.
設備全体の設計にチャレンジするのが初めてだったので、K.Y.さんが現場出身の営業マンとしてフォローしてくれたことは、本当に心強かったです!主任設計者になるとベルトコンベヤの細部にいたるまで、すべてを詳細に設計していかねばなりません。単純に形状を決めるだけではなく、設計の根拠となる計算を繰り返し、形や構造を検討していきました。
電気設計 A.I.
機械設計がある程度進んだところで電気設計も同時進行で動き出します。H.I.さんが設計した設備の“体”を、正しく動かすための“脳”や“神経”を設計するのが私の役割。オフィスでの設計からスタートして、その設計をもとに工場で製造された設備の試運転に立ち会い、さらに現場では配線をしながら最終チェックを進めていきました。
フィールドマネージャー Y.S.
現場が動き出す前からフィールドマネージャーの仕事は始まります。施工の手順書を作成したり、どこに重機を配置するかを検討したりなど、スムーズに作業が始められるように計画段階からプロジェクトに参加したのは今回が初めてでした。
営業 K.Y.
今回の現場で設置するベルトコンベヤは、弊社が手掛ける設備としてはオーソドックスなタイプでした。そのため、若手の3人が経験を積むには適した難易度だったと思います。オーソドックスとはいえ、私が案件を受注してから、設計、施工を経てベルトコンベヤが動き出すまでには1年近くかかる長期戦でした。

立ち塞がる壁を越えていく 

プロジェクトを進める中で、「これは厳しい」と感じた瞬間はどこでしたか?

営業 K.Y.
受注が決まる直前まで“電力問題”に悩み続けました。巨大なベルトコンベヤを動かすには膨大な電力が必要ですが、現場付近の電力網では全く足りないことが判明したんです。発電機を用意するとか、消費電力を抑えた仕様に計画を見直すとか、いろんなパターンを想定しながら受注の可能性を探ってはいましたが、「今回は厳しいかも」と正直、諦めかけていましたね。 
フィールドマネージャー Y.S.
最初にそんなことがあったんですね。でも、現場では電気が使えていましたよね?
営業 K.Y.
それはフルスペックのベルトコンベヤ設備を使ってトンネル工事を進めたいとゼネコンさんが熱望してくれたおかげ。その想いが電力会社さんに届き、現場周辺の施設が閉鎖されたことで、電力供給に余裕が生まれるという幸運もあって、受注の1か月前くらいにようやく電力問題が解決。そこからは、とんとん拍子に話が進んでいきました。
機械設計 H.I.
オーソドックスなタイプの設備とはいえ、自分だけで設計するのは初めてですから、壁にぶつかってばかりでした。中でも一番の難関は設備の強度を保つための壁。設置工事中や稼働中にベルトコンベヤが倒れるなどの事故は絶対に避けねばなりません。トンネル内は直線ばかりではないので、ベルトコンベヤをどれくらい曲げながら延ばしていくかなど、緻密に計算して設計したつもりではあったのですが、先輩から何度も指摘を受けました。
電気設計 A.I.
私の場合、電気設計のプログラムを組むこと自体が初めてだったので、ベルトコンベヤを動かす、止めるといった基本的なプログラムを理解することから始まりました。それでも弊社には過去の事例が豊富にあるので参考にしつつ、先輩にサポートしてもらいつつ、自分としては合格点の電気設計ができたつもりだったんです。でも、佐世保工場でいざ試運転をしてみると「あれ、ベルトコンベヤが止まらない!」みたいなことがあって…。
営業 K.Y.
A.I.君の焦った顔が目に浮かぶよ(笑)。現場で設置工事が始まってからは割とスムーズだったイメージだけど、工場でかなり設計を手直ししたの?
電気設計 A.I.
はい。先輩から「失敗した方が、覚えるから」と背中を押されて、失敗しつつ、その原因を先輩と一緒に確かめながら精度を高めていきました。おかげで、現場では電気的な設計の手直しはなく、順調に進みましたね。
フィールドマネージャー Y.S.
いろいろな先輩と一緒に現場に入る中で、事前準備や計画の大切さを身に染みて感じていました。だから、現場を自分の目で見て、ベルトコンベヤを構成する各部品のサイズや重さ、クレーンのスペックなどを把握して、頭の中で何度もシミュレーションを重ねて計画を練っていきました。なので、現場が動き出してからはスムーズでしたね。ただ、工事が始まる前日に…。
営業 K.Y.
言うと思ったよ。弊社が担当するベルトコンベヤの設置工事とは別の箇所でトラブルが起きて、工事全体のスケジュールが狂ったんだよね。
フィールドマネージャー Y.S.
そうなんです。まったく予期していないアクシデントだったので焦りました。資材を搬入するためのトラックの手配とかが終わっていたので、業者さんへの連絡などをバタバタとやった記憶があります。

部署を超えたチームワーク、
それがタグチ工業の強み 

ベルトコンベヤの設置工事が始まり、現場に4人が集まってからのエピソードはありますか? 

営業 K.Y.
工事前にそれぞれの工程で苦労があった分、現場が動き始めてからはスムーズでした。大きなトラブルもなく、順調だったからエピソードってあまりないよね?
機械設計 H.I.
そうですね。大雨の日に、みんなでずぶ濡れになりながら作業したことくらいですかね。K.Y.さん、営業なのに高所作業車に乗って看板取付の作業をしてましたよね?
営業 K.Y.
やったやった!土砂降りだったよね。元々、現場にいたから高所作業車には乗れるし、みんな別の作業で忙しそうだったし、自分がやっておこうと思って。
フィールドマネージャー Y.S.
K.Y.さん、泥だらけでしたよ(笑)。職種の壁を越えたチームワークは弊社の強みですね。違う部署の人とも仲が良いので、気になることがあればすぐに相談できます。職種ごとに役割分担しつつ、協力し合うのが当たり前の雰囲気があるので、私だけで現場管理の手が回らない時には助けられました。
電気設計 A.I.
営業としてお客様との間をつないでくれるし、フィールドマネージャーとしての経験で現場の理解や知識も豊富だし、K.Y.さんが営業担当だったことでの安心感は半端なかったです!
営業 K.Y.
若手主体の今回のプロジェクトの中で、現場で自分に求められている役割は、全体を見ながらサポートすることだと思っていたからね。今だから話せるけど、機械設計も電気設計もフィールドマネージャーも初めて主担当になる若手ばかりだと聞いた時には、大丈夫かなって正直不安だったよ。だから、自分が現場に行く頻度も意識的に増やしていた。でも、お客様や協力会社さんからもほめられていたし、みんな頼もしかったよ。
電気設計 A.I.
フィールドマネージャー Y.S.
機械設計 H.I.
もっと信頼して
くださいよ(笑)。 

確かな成長を実感する

今回のプロジェクトをやり遂げて、ご自身の中で何が変わりましたか? 

機械設計 H.I.
プロジェクトをやり終えた直後はトンネルから土砂を運び出すベルトコンベヤを目にして達成感でいっぱいでしたが、時間を置くと反省点も見えてきたので、その気付きを次の設計に活かしています。今回の経験を通しての一番の成長は、設計にかかるスピードです。本プロジェクトのベルトコンベヤは1本でしたが、今はより複雑な連続ベルトコンベヤの機械設計にチャレンジしており、一つひとつの設計にかかる時間がかなり短くなりました。
電気設計 A.I.
私も設計のスピードは確実に早まりました。今回のプロジェクトで初めて電気設計を任せてもらって、電気回路や制御プログラムについての理解が一気に深まったというのが大きいです。別の設備の設計をやりながら、「ここは、もっとこうした方がいいんじゃないか」と気付けることが増えてきました。
フィールドマネージャー Y.S.
私は「伝える力」が鍛えられたと思います。最初は職長として朝礼でみんなの前で話をすること自体に緊張していましたが、おかげで場慣れしました。今では協力会社さんの作業員の方々に、自分の考えを堂々と伝えられるようになっています。フィールドマネージャーは設置工事だけではなく、同じ設備のメンテナンスや解体工事にも関わることになるので、初めて職長を務めた今回のベルトコンベヤが役目を終えて解体されるまで、責任をもって現場を管理していきたいと思っています。
営業 K.Y.
私自身の成長というよりも、若手主体のメンバーでこのプロジェクトをやり遂げたことは、将来に向けた会社の財産になると思います。私個人の話では、これまでお客様のほぼすべてがゼネコンさんでしたが、製鉄所や発電所に向けた営業にチャレンジしています。連続ベルトコンベヤをはじめとした弊社の設備や技術は、トンネル工事以外の現場にも活用できるものなので、積極的に新しい市場を開拓していきたいと思っています。何年後になるかは分かりませんが、またこの4人が同じプロジェクトを担当し、今より成長した姿を見せ合う日が楽しみですね。